【クアラルンプル】コンテント・プロバイダーとの合弁を目指すテレコム・マレーシアBhd(TMB)は、Measat Broadcast Network System Sdn Bhd(MBNS)の権益取得に強い関心を抱いている。
巷間にはTMBがMBNS及びビナリアン・サテライト・システムズ(通信衛星ミーサット1/ミーサット2を経営)双方の権益買収を図っているとの噂が伝えられているが、匿名のTMB幹部はスター紙に対して、MBNSの5~20%のシェア取得を望んでいることを明らかにするとともに、「MBNSはそれ自身衛星通信会社ではなく、コンテント・カンパニーである。TMBは複数のコンテント・プロバイダーとの交渉を進めている」と語った。
MBNSはマレーシア国内や域内に幅広いマルチメディア放送サービスを提供する総合的な電子メディア企業で、Astro(All Asia Television and Radio Company)と命名されたDTU(Direct to User)デジタル放送サービスを提供している。同社の払込資本は10億Mドルで、T.アナンダ・クリシュナン氏に率いられるウサハ・トゥガス・エンターテーメント・システムズSdn Bhdが主要株主を務めている他、政府投資会社カザナ・ホールディングズ(15%)や様々なブミプトラ信託会社が出資している。
マルチメディア・スーパー・コリドー(MSC)通信インフラの整備を委ねられたTMBは、単にネットワークだけでなく、コンテントの提供も目指し、遠隔教育、テレメディシン、エレクトロニク・ガバメント、サイバー・モール・サービス領域への進出を図っている。(STAR:6/14)