1997-06-10 ArtNo.10810
◆<星>百貨店の業績改善/専門店は不振:アナリスト
【シンガポール】シンガポールの上場百貨店は、昨年は売り場面積の縮小等、不況の乗り切りに腐心したが、今年は業績の改善が予想されている。
エスティメート・ディレクトリーに掲載されたアナリストらの平均予想純益を見ると、大幅な店舗の縮小を断行したCKタンは、昨年度の2800万Sドルの赤字を、今年度は2分の1以下の1010万Sドルに圧縮、前年の580万Sドルの損失から昨年の200万Sドルの黒字に転換を果たしたイセタンは、今年は330万Sドルの利益が見込まれている。メトロ・ホールディングズもKマートの閉鎖で、昨年の110万Sドルを遥かに上回る750万Sドルの純益が予想されている。
しかしアナリストらは、ニッチ・リテーラーのアワー・グラスやコーツ・シンガポールの業績については、それほど楽観していない。並行輸入とオーストラリア・ビジネスの不振に悩むアワー・グラスの純益は昨年の1170万Sドルから700万Sドルに40%ダウン、家具のコーツは1340万Sドルに3%の増益が予想されているに過ぎない。後者の割賦販売の利子引き下げの影響は、今年度はそれほどでないが、来年度は顕在化する見通しだ。とは言え利子引き下げで売り上げは20~30%伸びる見通しと言う。(BT:6/9)
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