1997-05-27 ArtNo.10630
◆<星>中国市場の成長が域内PC需要を牽引:IDC
【シンガポール】アジア太平洋地域のPC(パソコン)出荷台数は、中国市場の成長が韓国とオーストラリアの需要軟化を相殺したため、今年第1四半期に14%の成長を見た。
市場調査会社インターナショナル・データ・コープ(IDC)の最新の報告によれば、日本を除くアジア太平洋地域のPC出荷台数は今年第1四半期に234万台を記録、中でも中国における出荷台数が昨年同期比25%増の55万3645台をマーク、韓国を追い越しトップに立った。韓国における出荷台数は3%減の49万5207台にとどまった。また第3位、オーストラリアの出荷台数は僅か1%増の33万8841台にとどまり、同国の市場シェアは2%ポイント下降した。シンガポール(8万6106台)とマレーシア(9万6695台)は40%以上の成長をマーク、香港(8万9576台)、インド(15万2025台)、台湾(14万6123台)、タイ(8万3441台)の出荷台数もそれぞれ20%以上の成長を見た。
各社の市場シェアを見ると、韓国のサムソンが7.5%でトップに立ったが、同社の出荷台数の98%は韓国国内におけるもの。韓国ファクターがアジア太平洋市場シェアに大きな影響を及ぼしており、コンパックは韓国以外の大部分の域内諸国でトップの座を占めているが、韓国における劣勢から全体では3位にとどまり、これに反してLGエレクトロニクスと手を組んで韓国市場の開拓に成功したIBMが、出荷台数を97%拡大し、2位の座を占めた。
IDCは、ASEAN及び中国市場の成長や1000米ドルPCの米国における成功の再現が予想されるとして、今年の域内PC市場の成長にも楽観的な見通しを示している。(BT:5/26)
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