1997-05-20 ArtNo.10552
◆<星>民間住宅市場、売り出し見送りが60.5%アップ
【シンガポール】今年第1四半期には、販売許可が下りたにも関わらず、売り出されていない民間住宅の数が7159ユニットと、昨年第4四半期の4461ユニットから60.5%増加した。このことは益々多くの開発業者が低調な市況から売り出しを見送ったことを暗示している。
都市再開発局(URA)が先週発表した統計によれば、既に売り出しが行われたものの、まだ成約に至っていない住宅ユニットは今年3月末時点で1万3191ユニットと、昨年末時点の1万27ユニットから31.6%増加した。また1~3月の間に売約された新築住宅は1489ユニットにとどまり、昨年第4四半期の1823ユニットから20%減少した。
一方、第1四半期に完工した民間住宅は3385ユニットと、昨年第4四半期の2525ユニットから34%増加している。これに伴い完成した民間住宅の入居率は92.8%に1%ポイント下降した。今年内に完工が予定される民間住宅の数は1万1226ユニットで、これは昨年の7908ユニットを42%上回っている。
アナリストらは以上の数字は、民間住宅の供給過剰を裏付けるとともに、こうした過剰供給が悪化しつつあることを示していると指摘している。
この他第1四半期には、オフィス、倉庫、店舗、ホテルの稼働率もそれぞれ、1.1%、0.8%、2.1%の下降した。(ST,BT,LZ:5/17)
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