1997-05-19 ArtNo.10533
◆<星>第1四半期のGDP成長率3.8%に鈍化
【シンガポール】シンガポールの今年第1四半期の国内総生産(GDP)成長率は、製造業の引き続く不振で、昨年通年の7.0%(第1四半期11.5%/第2四半期7.6%/第3四半期3.3%/第4四半期5.8%)から3.8%に鈍化した。
通産省が16日発表したところによれば、製造業生産は昨年第3四半期の-3.9%、第4四半期の-0.7%に続き、3期連続のマイナス成長を記録、しかも-6.7%と、最も大幅な落ち込みを見た。特に電子生産は-10.3%の二桁のマイナス成長を記録、電子部門の不振と域内経済の成長鈍化は中継貿易と海運サービスにも深刻な打撃を与えた。製造業以外の各部門の成長は一様でなく、建設、金融、ビジネス・サービス部門は二桁成長を見たものの、商業部門の成長は3%にとどまった。
通産省は、今年第1四半期の成長鈍化は、部分的には比較の対象となる昨年第1四半期の成長率が極めて高水準だったためで、有る程度予想されたこととするとともに、工業国と域内諸国の経済は依然健全な成長を遂げており、電子部品の強い需要/米国における在庫調整の進捗/世界電子産業に生じた復調の兆し/半導体需要に対するアナリストらの楽観的見通し等の要因も配慮すれば、通年では依然として5~7%の成長が可能としている。(ST,BT,LZ:5/17)
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