1997-05-12 ArtNo.10445
◆<星>薬品会社スケアリング・プラウ、S$3億工場オープン
【シンガポール】米国薬品会社Schering Ploughは9日、トゥアスに3億Sドルを投じて設けた10万平米の工場をオープンした。
スケアリング・プラウ・ファーマシューティカルズのRaul Cesan社長によると、新工場は喘息・前立腺癌治療薬/心臓血管疾患治療薬/皮膚病治療薬等の成分を年間100トン製造する能力を有し、グループの二次(最終)生産工場に供給する。目下試運転中の同工場は第3四半期末から大量生産と出荷を開始する。同社がこの種の一次生産工場をアジアに設けるのは初めてのこと。
スケアリング・プラウのアジア売上げは向こう3年25~30%の成長が見込まれる。アジアにおけるアレルギー、喘息薬の需要は昨年20億米ドルに達したが、依然としてこの種の患者の20%が治療を受けているに過ぎない。仮に80%が治療を受けるようになったとすれば、市場規模は大幅に拡大する。創業126年のスケアリング・プラウの年商は一昨年の70億米ドルから昨年の82億米ドルに拡大したが、アジア太平洋地域薬品市場(US$150億)におけるシェアは1.5%にすぎない。同社は7月には地域本部を香港からシンガポールに移し、アジア市場の開拓に本腰を入れる。スケアリング・プラウはこの日、シンガポール国立大学(NUS)バイオインフォマティクス・センターと、後者が開発した3つの分析ソフトウェアのライセンス/テスト契約を結んだ。(ST:5/10)
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