1997-04-30 ArtNo.10312
◆<星>高裁、上級相のJ州談話削除費用の支払いをタン氏に命令
【シンガポール】シンガポール高裁は28日、リー・クアンユー上級相から提出された法廷宣誓書中のジョホール州の治安に関わる字句の削除を認めるとともに、同談話を巡るシンガポールとマレーシア間の紛争が生じたのは、野党工人党(WP)前国会議員候補タン・リャンホン氏が法廷秩序に反してリー氏の法廷宣誓書の内容を公表、訴訟とは無関係な情緒の煽動を図ったためで、その責任はタン氏が負うべきであるとし、タン氏に関係法廷費用の支払いを命じた。
一方、リー・クアンユー上級相は法廷宣誓書の関係字句の削除を申請した理由に触れ、6人の法律家及びシンガポール・メディアは、同相のジョホール州に関わる談話に、大した問題はなく、不都合もないと見ており、むしろタン氏の(法廷宣誓内容を暴露した)行動をより重視していると指摘した。それによると、タン氏と同氏のマレーシアの弁護士、アブドル・ラザ・アハマド氏は、タン氏が直面する法廷訴訟から一般の目をそらせるため、上級相の法廷宣誓書の内容にハイライトを当て、シンガポールとマレーシア間の外交紛糾を生じさせたと言う。
リー氏はまたタン氏がマレーシア/香港/英国間を往復し、英国勅撰弁護士を雇う費用は一体どこから出たのかと反問、「誰かが、もしくは外国のエージェンシーがタン氏の背後に介在し、シンガポールの国際的な信用失墜を図っている。問題は決してそう簡単ではない」と強調した。(ST,BT,LZ:4/29)
|