1997-04-23 ArtNo.10217
◆<星>クリエイティブ/NEC契約のアズテクへの影響軽微?
【シンガポール】パッカード・ベルNEC幹部によると、NECがクリエイティブ・テクノロジーのサウンド・カードをそのPC(パソコン)に使用することを決めたからと言って、パッカード・ベルがアズテクからのサウンド・カード調達を削減することはないと言う。
クリエイティブは今月、NECがマルチメディア・ゲーミング市場をターゲットにしたPC、パワー・プレーヤーの新モデルにサウンド・ブラスター32カードを使用することを決めたと発表した。アナリストは、アズテクのビジネスの30%がパッカード・ベルへの製品納入で占めていることから、アズテクの主要サプライヤーとしての地位の下降は避けられないと見ている。
しかしパッカード・ベルNECのリム・フアットセン副社長(アジア太平洋地域担当)によると、クリエイティブとの契約はNECのパワー・プレーヤー・ラインに限られ、パッカード・ベル・ブランド製品は今後も専らアズテクのオーディオ・テレフォニー・カードを使用、アズテクへの注文をカットする計画はない。またパッカード・ベルNECは先月テキサス・インスツルメンツのチップをベースにしたUSロボティクスの56kbps-X2モデムを使用すると発表したが、これに伴いアズテクは必要なオーディオ・テレフォニー・カードをパッカード・ベルNECに供給すると言う。NECは昨年パッカードベルを買収して以来、アズテク製品を使用してきた。
アナリストらは、パワー・プレヤーは月間数千台製造されているだけで、クリエイティブのNECとの契約は短期的には象徴的なものでしかないが、NEC本社にコネをつけたクリエイティブは、今後同コネを利用してパッカード・ベルNECの資材調達戦略に影響を及ぼすことも可能と評している。(BT:4/22)
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