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1997-04-22 ArtNo.10203
◆<星>DRAM市場の先行きにエコノミストの意見分かれる
【シンガポール】DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)チップの価格は過去数ヶ月間に50%値上がりしたが、こうした価格水準が維持されるか否かについてアナリストの見方は一様でない。
仮に現在の価格レベルが維持されるなら、今年下半期のシンガポールの貿易統計や生産値は改善する見通しだ。アメリカンICエクスチェーンジによれば、16MB(メガビット)DRAMチップの価格は1996年11月末の6.99米ドルから今年3月末の12.02米ドルに回復した。しかし3月の半ばには若干高めの12.30米ドルで取り引きされており、ABNアムロ・ホア・ゴベットのアナリスト、ソン氏は、こうした点からも上昇基調が続くかどうかは疑問と語る。
韓国のメモリ・チップ・メーカーが生産を削減しておらず、価格の回復を待って、在庫を積み上げているとの報道が、少なからぬエコノミストを慎重にさせている。ソン氏は「もしそれが事実ならメモリ・チップは3~6カ月以内にまた下落する。この種の寿命の短い商品をそう長く保持し続けることはできない」と指摘した。しかしUBS証券のアナリストは、は既に16MBチップから64MBチップに生産の比重を移したメーカーも有ることから、価格は安定すると予想した。
シンガポール経済へのDRAMチップ価格回復の影響が今年下半期まで目にすることができないとの点では、アナリストの意見は一致しているようだ。またエコノミストらは、供給サイドからの価格の回復よりも、需要サイドをより重視しており、Vickers Ballasのアナリストは、「需要の増加が有って初めて価格は安定する。新たなコンシュマーPC(パソコン)の登場やDVD、インテルのMMX等の新技術の離陸で下半期には、こした需要の回復が期待できる」と指摘した。(BT:4/21)
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