SEAnews 1997-04-17 ArtNo.10164

【クアラルンプル】チェン・リップキョン氏に率いられるＦＡＣＢ Bhdは赤字経営の錫鉱山会社プタリン・ティンBhd(PTB)の権益を買収した。
ＰＴＢがクアラルンプル証取(KLSE)に報告したところによれば、チェン氏の個人所有会社マルチ・ヘリティッジSdn Bhdが、ＰＴＢの29.98％の権益を握るアンカー・ピークSdn Bhdの51％の権益を買収したのに伴い、チェン氏がＰＴＢの取締役に就任した。アンカー・ピークの残りの49％の権益はチェン氏のパートナーのアブドル・ラザ氏が所有、ラザ氏は引き続きＰＴＢの会長を務めている。
チェン氏によると、赤字経営企業再建のスペシャリストを自負する同氏は、ＦＡＣＢ同様、ＰＴＢの黒字転換に自信があり、かつての小規模錫鉱山会社やゴム農園が今日ではコングロマリットに成長したように、ＰＴＢもコングロマリットに変身させることを目指している。
ＰＴＢはクアラ・ラガの鉱山近くに国内最大規模の年産3000万個の煉瓦工場を建設中で、同工場は今年末には稼働する。ＰＴＢはまた中国の海南島でチタン鉄鋼／砂処理プラントを経営するFandisonリソーシズ・マネージメントLtdに40％出資している。ＰＴＢの最大の魅力は648ｈａの鉱業区で、同地のリース権は8年を余すのみだが、スラゴール州政府は従来、こうした鉱業区の30％を、住宅／商業用開発地として鉱業主に譲渡している。同地はクアラルンプル新国際空港の北部、また開発が予定されるサイバー・シティーの向かいに位置している。
ＦＡＣＢグループは不動産開発、インフラ、建設、製造、貿易、ホテル、ゲーム、観光事業を手がけ、上場企業のＦＡＣＢ Bhd、カンゼンBhdそしてＰＴＢを傘下に収めている。(STAR:4/16)