1997-04-16 ArtNo.10141
◆<星>SIA、Ansett/NZ航空と商業提携協議
【シンガポール】シンガポール航空(SIA)は14日、オーストラリアの第2国際線航空会社Ansett及びエア・ニュージーランド(ANZ)と、商業提携問題を協議していることを確認したが、詳細に関してはコメントを控えた。
オーストラリアン・ファイナンシャル・リビューが報じたところによれば、3社は好収益が見込めるオーストララシア/欧州/シンガポール間のルートをカバーする提携問題を協議している。3社の協議は、オーストラリアの国営カンタス航空とブリティッシュ・エアウェイ(カンタスに25%出資)のいわゆるカンガルー・ルート独占に対する共同戦線結成の動きを示すもので、来月にも関係発表がなされる見通しだ。同協議には、利益分与や株式の持ち合いは含まれていないが、如何なる商業提携にしろ、ニュースLtdが向こう数年間にAnsettの持ち分売却を図った際には、Ansettの権益を取得する有利なポジションをSIAに提供することになると言う。
メディア王ルーパート・マードック氏に率いられるニュースLtdはAnsettの50%の権益を握っており、残りの50%はANZが所有している。カンタス権益の買収に失敗した後、SIAは2度にわたり、Ansettの権益買収を図った経緯がある。またシンガポール/マレーシア/インドネシアの投資家チームが20%出資するBrierleyインベストメントがANZに42.5%出資している。
SIAスポークスマンは以上の報道に関して、「SIAは常に商業的機会を物色しており、実現することもあれば、実現しないこともある」と指摘するとともに、「3社の協議の内容を現状で公表することは、協議の進捗を阻害する恐れが有る」とし、詳細に関するコメントを控えた。(ST,BT,LZ:4/14)
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