1997-04-11 ArtNo.10085
◆<馬>KLリニアシティーに新融資ガイドラインの影響も
【クアラルンプル】クアラルンプル市内における多くのメガ商業開発プロジェクトと同様、ビンセント・タン氏の50億~100億Mドルと見積もられるKLリニア・シティー事業も中央銀行の新融資ガイドラインの影響を受けそうだ。 KLリニア・シティーSdn Bhdのスポークスマンは9日、同プロジェクトのメインとなる30億Mドルのギガ・ワールド(クラン・リバー上に張り出して2.4キロにわたって建設される)は観光・レクレーション・センターとして位置づけられており、融資規制の対象にはならないと強調した。ギガ・ワールドに関わる融資交渉は既に半ばに差し掛かっていると言う。しかしKLリニア・シティー事業の一部を成すモノレール・プロジェクトはインフラ・プロジェクトとして規制を免れられそうだ。
新ガイドラインの下、銀行はその貸付総額の20%のみを高級住宅/商業/オフィス・プロジェクトに融資できるが、多くの銀行が同上限に接近、もしくは既に乗り越えている。しかしながら、観光プロジェクト、インフラ・プロジェクト、オーナー自身が居住する住宅は規制対象に含まれない。
アナリストによれば、中央銀行のガイドラインは、商業/オフィス/ハイエンド・コンドミニアム・プロジェクトの縮小を目指しており、計画段階のプロジェクトは影響を受けるが、既に着手され、金融アレンジも完了したものは影響を受けない。
ビンセント・タン氏の他のプロジェクトの中では13億Mドルのブルジャヤ・スター・シティー事業が新ガイドラインの影響を受けるものと見られ、この他のメガプロジェクトとしては、キャピタル・スクエア、KLセントラル、スムル・シティー、ミッド・バリー等が挙げられると言う。(ST,BT:4/10)
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