1997-04-11 ArtNo.10083
◆<星>シノケム、子会社のSES上場計画を突然中止
【シンガポール】中国対外貿易経済省企業(Moftec)系の国営商社チャイナ・ナショナル・ケミカル・インポート&エクスポート・コーポレーション(シノケム)は、子会社シノケム・アジア・ホールディングズ(カンパニーズ)Ltd(SAH))のシンガポール証取(KLSE)上場計画を突然中止した。
SAHのフー・ヨン会長はBT紙の電話インタービューに対して以上の消息を確認したが、理由を明らかにすることを避けた。消息筋によれば、計画中止は北京本社で2月に決定されたようだ。同社は当初SESフォーリン・ボードへの上場を申請したが、SESはメインボードへの上場を原則認可した。しかしこのことが計画中止の原因になるとは考えにくい。
先月、香港証取上場を目指し、公募を行ったGiticエンタープライズが、公募締め切りの2日前に計画を取り消した前例があるが、これは中国証券登録委員会(CSRC)が、香港証取にGiticの海外上場計画は未だ同委員会の承認を得ていないと通知したことによる。SAHはMoftecの承認を得ていたようだが、あるいはCSRCの認可を得ていなかった可能性も有る。しかし海外で設立されたSAHにCSRCの監督権が及ぶか否かは定かでない。
この他の理由としては、シノケムの昨年の売上げが21.5%増の182億米ドルに達したにも関わらず、利益が30%減の6960万米ドルにとどまったこと、またシンガポールの最近の景気沈滞等が考えられると言う.(BT:4/10)
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