SEAnews 1997-04-08 ArtNo.10036

【シンガポール】土地コストの上昇でシンガポールのセメント会社は製造業務から貿易業務に急速にシフトしているが、国外プレーヤー等の参入もあって競争は過熱しつつある。
クリンカー・プラントの貯蔵スペースは2ｈａに及ぶが、サイロ・オペレーターは1エカーでこと足りる。最近の一連のセメント工場の閉鎖でシンガポールのクリンカー・プラントはサンギョン・セメントとジュロン・セメントがタンジョン・クリンに設けたもの2つとインドセメント・シンガポールのトゥアス工場を余すのみとなった。前2社も土地リース期限が切れる数年後には、工場を閉鎖する他なく、ともにダマル・ラウでサイロ経営に乗り出す準備をしている。
インドセメントの年産50万トンのクリンカー工場の土地リース期限は2012年までで、更に20年延長するオプションを認められている。
既にシンガポールでは10社がセメント用サイロの経営に携わっているが、業界筋は供給能力は簡単に1050万トンレベルに達すると予想する。これは建設業開発局(CIDB)が見積もる年間需要500万トン強の2倍に当たる。しかし、同業界のマージンはサプライ元に大きく依存しており、熾烈な値下げ競争が発生するか否かはなお未知数と言う。(BT:4/7)