1995-01-04 ArtNo.1
◆<星>昨年の経済成長10%、今年は8~9%も:首相年頭の辞
【シンガポール】ゴー・チョクトン首相はその年頭メッセージの中で、シンガポールの昨年通年の経済成長率が一昨年に続き10%を記録したことを確認するとともに、今年も8~9%の成長が望めるとの見通しを明らかにした。
それによると昨年は一昨年同様、幅広い業種にわたり堅調な成長が記録され、取り分け製造業と建設業の好調が目立った。製造業投資約定額は化学/電子部門等の資本・技術集約産業を中心に過去最高の58億Sドルに達した。名目賃金上昇率は3.6%のインフレ率を上回る9%を記録したものの、生産性の上昇率も5%にのぼったため、営業コストの大幅な上昇は生じなかった。国内の経済基盤が依然強靭で、域内及び国際環境も良好なことからシンガポール経済は今年も8~9%の成長が望める。シンガポールの国民1人当たりの国内総生産(GDP)は2万米ドルと、世界的にも16位を占め、既に中等所得国家に列しているが、同レベルの発展段階に有る他国に比べより高い成長率を維持している。
首相はシンガポール政府の目標として、外資誘致面で競争力の有る経済環境を維持すると同時に、国際舞台で活躍する人材に安全で快適な生活環境を提供することを上げた。同相によれば、誰もが土地付き住宅や自家用車を所有することを保証することはできないが、最良の公共交通システムの構築や納税負担を軽減することにより、不足を補うことができる。この種の負担軽減策は自動車所有権証(COE)や外人メード税にも適用されると言う。(ST,LZ:1/1)
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